前回は着色料から考える、食の安全性について書きました。その中で、色彩が与えるイメージは食事を美味しそうに見えるかどうかに深く影響することがわかったと思います。今回は、料理の写真を撮るときや加工するとき、どの様にしたら美味しそうに見えるのかを色の観点から考えてみました。
皆さんは写真を撮るとき、どんなことに注意して撮影をしていますか?光の当て具合や撮影対象をどの位置に置くかなど、写真撮影をする際に気をつけたいことはいくつかありますが、説明を求められたら難しいですよね。撮影技法の1つとして、撮影対象の色を一度気にしてみてください。
例えば、写真に映る白米を見たときそれが黄色がかった色をしていたら、何となく美味しくなさそうに見えますよね。蛍光灯の下で撮影された白米は、写真全体的に黄色い印象を与えます。黄色がかった白米は、古くそして固くなったご飯の印象を人に与え、美味しそうであるとは言い難い印象があります。
それに対して、明るく自然な色合いがでている、白米は白くパッとした発色をしています。そんな明るい白色を撮影する為には、自然光がはいる窓際など、撮影場所を選んで撮影しましょう。撮影場所を少し変えるだけでも対象をより美味しそうに見せる効果があるのです。
また、明るく自然な色合いを出す他に、寒色と暖色をうまく利用することで、出された料理をより美味しそうに撮影することを可能にします。例えば、新鮮さや温かさを伝える為には暖色を使用しましょう。画像を加工する段階や、撮影段階で、色彩を暖色系に調整したり、明るさを明るくすることで、肉や卵、フルーツなど、提供されたばかりの新鮮さを表現することができます。反対に、野菜などの緑はあまり暖色を加えず、元の色を保つことで植物の枯れた感じを抑えることができます。
これとは反対に、冷たいもの、アイスクリームや飲料水は寒色系で調整することにより、より冷えた印象を与えることができ、美味しそうに見せることができるのです。
普段何気なく撮影してSNSにアップしてる写真も、色を少し意識するだけでプロが撮影する様な写真にだいぶ近づけることができると思います。これからの撮影テクニックに加えてみてはいかがでしょうか?
0コメント